脳や血管の病気の早期発見・回復への道が開ける
医術の補助システムの作成と、将来的にもそれに携わる
ことが目標です。
九州工業大学 工学部 4年生 Sさん
現在の取り組み(研究・勉強面)について教えてください。
現在、私は学部四年生になり、研究生として卒業研究に取り組んでいます。画像処理を専攻としており、研究テーマは、CTやMRIなどの医療画像を対象とした、画像処理工学による異常陰影の検出としています。画像処理工学だけでなく、深層学習や構造力学、生命体工学など多岐にわたる分野も広く学んでいます。
また、この研究に取り組むにあたって得た知識を研究以外でも活用できないかと思い、今年度からハッカソンに挑戦しています。複数のハッカソンにwebアプリで参加しており、画像処理を用いたアプリを製作しました。審査員の方のコメントやほかの参加者のプロダクトも勉強になり、研究の手法のアイデアにも取り入れています。
奨学金の交付によって良かったことを教えてください。
貴財団の奨学生として採用されて、私は将来の夢に向けて踏み出す勇気を得ることができました。今までアルバイトに時間を費やしていた放課後でしたが、今では勉強会やLT会などに積極的に参加し、自身の世界を大きく広げることができました。
また、今まで叶わなかった海外大学のロボット開発プロジェクトにも参加することができました。日々の多くの方と触れ合い、異文化を知り、知識を学び、能動的に勉強する喜びを実感しています。TOEICの受験やプログラミング向上のためのモチベーションが高まっています。心から感謝申し上げます。
将来の目標について教えてください。
脳の萎縮・血管の異常などの病気を早期に発見し、回復への道が開けるような医術の補助システムを作成し、将来的にもそれに携わることが私の目標です。
私は父を脳の病気で亡くしました。父が脳出血で倒れた時、周囲が気づかず対処が遅れたため、意識が戻らないまま数日後、息を引き取りました。発症の前兆に気づくことが出来ていれば、父を失わずに済んだのではないかという想いから、この研究に携わりたいと希望しました。そして学生研究で終わるのではなく、将来的にも研究内容が生かせるように学び、アウトプットしていきたいと考えています。